アルテミスの誤算

アルテミスの誤算

About the Game

目指したのは、間違いのない世界だった。

人は過ちを犯す。
人である以上、過ちから逃げることはできない。
だから人々は、過ちを犯さない存在を求め、パンドラの箱を開けた。

人工知能――AIだ。
人々はAIに、犯罪捜査から逮捕、起訴、裁判に至るまで、その役割を委ねた。
街には警察アンドロイドが配備され、AIによる管理は着々と進んでいた。

徹底した管理の下、検挙率100%を誇る第一中枢統治区域――一区。
多くの一般市民が平和に暮らす、第二標準管理区域――二区。
そして、AIによる管理がまだほとんど行き届いていない第三治安調整区域――三区。

人々は信じていた。
間違いのない世界は、すぐそこまで来ていると。

――だが、箱の底に残っていたものを、まだ誰も知らない。

第1話「翠嵐亭の殺人」

この事件だけは、警察に知られてはならない。

司法も警察もAIが担うようになった近未来。
街はアンドロイドが監視し、絶対的な平和が約束されている。
――はずだった。

AIの目が届かない地区――三区。
AIによる統治に牙を剥く組織――反AI同盟。
そして――国が血眼になって行方を追う、ある男。

主人公・河瀬は、ある依頼を受けて三区の伝統ある旅館「翠嵐亭」へ向かう。
しかし、調査を始める前に悲鳴が上がる。

そこにあったのは、頭部だけを斧で執拗に殴られ、顔の判別すらできない無惨な死体。
深い恨みがそうさせたのか。それとも、異常な衝動に駆られた者の仕業なのか。

宿泊客は誰もが訳ありの顔ぶれ。
全員が警察を呼ばれたくない事情を抱えていた。

「犯人はこの中にいる」

警察に頼ることもできないまま、河瀬は謎多き旅行ライター・白崎とともに否応なく事件を追うことになる。
やがて事件の真相は、AIが約束した「平和」の歪みへとつながっていく。

――この夜の事件は、まだ序章に過ぎない。

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